Free or Regulated? サイバー空間をめぐる攻防:第13回インターネットガバナンスフォーラム(IGF) <後編>

Free or Regulated? サイバー空間をめぐる攻防:第13回インターネットガバナンスフォーラム(IGF) <前編>は以下からご覧ください。

 

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メルカリもメインセッションに登壇

14日(Day 3)午前には、メインセッション「Main Session on Technical and Operational Issues  Content Blocking and Filtering: A Challenge for Internet Growth」に、メルカリから小林が登壇しました。

メインセッションは、インターネットガバナンスフォーラム(以下、IGF) のプログラム委員会である「マルチステークホルダー諮問グループ」(以下、MAG)委員のみが開催できるものです。通常は一番大きな会場で、6つの国連公用語による通訳付きで、ハイレベルを含むさまざまな関係者を招いて開催します。

今回、小林は、ブロッキングとフィルタリングに関するメインセッションに、若手スピーカーとして登壇、若手プロフェッショナルの観点から、日本における実情を説明し、いくつかのセンシティブな問題について可能性のある技術的解決策を示しつつ、官民セクターの緊密な連携が必要である旨発言しました。

ワークショップの概要、および報告書については、こちらをご覧下さい。

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2019年IGF/MAG委員にメルカリの望月が選出

前述のように、IGFには、MAGと呼ばれるプログラム委員会があります。MAGは、国連事務総長が2006年に立ち上げたもので、毎年開催されるIGFのプログラムやスケジュール等に関し国連事務総長に対し助言を行う機関です。世界各国の政府、民間セクター、メディア、市民社会、そして技術コミュニティー出身の約55名の委員からなります。

12日(Day 1)の午後に開催されたオープニング・セレモニーにおいて、国連事務総長のAntónio Guterres氏が、2019年のMAG委員のリストを正式に発表しました。その結果、2017年以降日本から唯一のMAG委員を務めているメルカリの望月が、2019年もMAG委員として選出されたことが、正式に発表されました。2019年のMAG委員は、合計で52名(うち政府関係者は21名)となったようです。IGFにはまだまだ改善すべき点が多いですが、その分可能性を秘めているということでもあり、世界各国のMAG委員とともに、IGFのさらなる国際的なプレゼンスの向上と、具体的かつ有形的で効果的なアウトプットを示すことができるように努力していきます。そして、効果的なインプット・アウトプットの機会として、より多くの日本の官民セクターの関係者が、IGFを最大限活用していくことを願います。

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むすびにかえて

IGF期間中、コーヒーブレイクやレセプションの機会も複数あり、そのたびに世界各国からの官民関係者がネットワーキングを行っていました。メルカリも、官民問わず世界各国のさまざまな関係者と意見交換を行うことができ、非常に有意義な一時を過ごすことができました。私たちメルカリを世界中の人々に知ってもらう良い機会になったと思います。

もちろん、これで終わりではありません。今回の成果を次につなげていく必要があります。世界中のインターネットガバナンスに関わる全ての人にメルカリを知ってもらえるよう、そしてメルカリが、デジタル分野のグローバル・ルールメイキングに積極的に参画し、日本の声、そしてユーザーの皆様の声を、グローバルな場に届けていきたいと思っています。

次回2019年のIGFは、ドイツのベルリンで開催される予定です。今回ドイツ政府が開催したオープンフォーラムの場でも発言しましたが、来年、日本はG20議長国であり、次回のIGFはその成果を披露する場になるでしょう。メルカリも日本の産業界に属する一企業として、日本のリーダーシップを応援していきたいと思っています。

(中島 博敬、小林 茉莉子、望月 健太)

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