この夏、映画「20歳のソウル」や甲子園出場で話題の市立船橋高校が全国初、「メルカリShops」を使った授業で地域の商店をEC化

高校生たちが地域の商店を「メルカリShops」でEC化

メルカリグループの株式会社ソウゾウ(以下ソウゾウ)は、船橋市と船橋市立船橋高等学校(以下、市立船橋高校)と連携し、市立船橋高校商業科の生徒が提案した販売戦略を基にした市内事業者が販売する商品の「メルカリShops」を用いた販売を9月6日より開始しました。

本連携は船橋市とメルカリ・ソウゾウとの産学官連携教育事業として実施されるものです。

船橋市では、コロナ禍等によって減収した中小事業者やその雇用を支えるため、地域産品や地域事業者の販路拡大が課題となっています。ソウゾウは、スマホ1つで誰でも簡単にネットショップを開設できるEコマース(以下、EC)プラットフォーム「メルカリShops(メルカリショップス)」を運営していることから、その知見を活用し、今回、市立船橋高校とともに産学官連携事業を実施する運びとなりました。

市立船橋高校と言えば、「イチフナ」の愛称で知られ、サッカーや野球、陸上、体操など様々なスポーツで活躍するスポーツの名門校でもあり、この夏は、野球部が甲子園で活躍したほか、野球部の応援でも注目された吹奏楽部は、今夏、映画「20歳のソウル」が全国で上映された学校でもあります。

そんな市立船橋高校が、商業科の授業でも注目される新しいモデルをと取り組んだのが、「メルカリShops」で、地域の事業者をEC化させるという取り組み、「メルカリShops PBLプログラム」に取り組みました。

第1クールでは、地域の商店街で創業140余年の森田呉服店の商品を「メルカリShops」で販売します。

森田呉服店は、船橋駅の南口にある本町通り商店街で、着物・和装小物・手拭いの専門店です。

明治5年に建てられた歴史ある瓦屋根の店舗にて、着物のほか船橋のご当地柄やユニークな柄の手拭い、布小物や作務衣などを扱っています。

5代目店主である森田雅巳さんは、船橋市本町通り商店街振興組合の理事長を務め、地域の方との交流・商業の発展に貢献されている方でもあります。

 

船橋市長も参加しての販売開始イベントでリリース

松戸 船橋市長からメッセージをもらう販売戦略のプレゼンをした市船の生徒たち

9月6日は、今回の学びを活かして立案した販売戦略を市内事業者たちへ提案するとともに、実際に森田呉服店の商品の販売を開始しました。

販売開始発表イベントには、松戸徹 船橋市長も駆けつけたほか、多くのメディアにも集まっていただきました。

この日、第1段として販売されたのは、以下の10の手拭い商品のセット。

  • オリジナル手ぬぐい2点セット(街・地名)
  • オリジナル手ぬぐい2点セット(海苔・街)
  • オリジナル手ぬぐい2点セット(海苔・地名)
  • オリジナル手ぬぐい2点セット(海苔・商店街キャラクター)
  • オリジナル手ぬぐい2点セット(海苔2点)
  • 季節(秋)柄 手ぬぐい3点セット(月兎・紅葉・月雁)
  • 季節(秋)柄 手ぬぐい2点セット(月兎・紅葉)
  • ハロウィン柄 手拭い3点セット
  • 動物柄 手拭い3点セット(パンダ・ぶた・うさぎ)
  • 動物柄 手拭い2点セット(パンダ・キリン)

販売された商品は、こちらのショップから購入できます。

ぜひ、購入してみてください。

販売開始発表イベントでは、生徒から今回の販売戦略が示されました。コロナ禍において、外国人観光客がいらして購入されることがなくなったほか、地元のお客さまが減っているという現状、EC化することでこれまで来店することができない全国のお客様を対象にできることやECをSNSなどでも紹介することでこれまで購入されてきた層とは異なる子育て世代や若い世代にも購入してもらえるなどの販路拡大の可能性が示されました。今回の商品選択においては、こうしたことを意識しながら、森田呉服店さんがこれまで積み重ねてきた歴史と伝統による信頼を活かして良い商品をさらに多くの方々に届けられるよう幅広い層が購入しやすいラインナップとしたことが説明され、全体を通じて、イベントに参加した方々は強く頷いていました。

,発表イベント終了後に記者たちから質問を受け、応対する市船の生徒たち

 

「メルカリShops PBLプログラム」による授業の実施

授業では「メルカリShops」を題材にEコマースについてやその利用方法、商業科の知識を生かした販売戦略を学んできました。

市立船橋高校との「メルカリShops PBLプログラム」の授業は、5月17日から始まりました。

初回の授業ではメルカリ政策企画参事の高橋亮平が講師を担い、今回のプログラムを実施するためのマインドセットや、ミッションの共有したほか、実際に何をどのように売ることを考えたらいいかをKJ法やワールド・カフェの手法を用いながら、生徒たちが主体的に議論を行いました。

また、2回目の授業では、フリマアプリ「メルカリ」を用いての出品を体験しました。

授業中に商品が購入された生徒も出て、あらためて「メルカリ」で売れるということを体感してもらいました。

今回のプログラムでは実際に「メルカリShops」での販売をしてもらうことになるため、実際の商品を販売する方法や、商品の写真の撮り方、商品説明の書き方などを学びました。

今回のプログラムにおいては、生徒たちは単に学ぶ対象ではなく、ECによる販売をすることを考えてもいなかったような事業者をECの専門家として、むしろコンサルタントのように、販売計画を提案して行かなければなりません。

生徒一人ひとりがECの専門家になるべく、ECや「メルカリShops」について学ぶため、布施健太郎 ソウゾウ政策企画マネージャーから2回に渡る「メルカリShops セミナー」を受講しました。

実際に販売に向けて、生徒一人ひとりが、タブレットを使い、Googleスライドを用いて、同時編集で販売戦略とプレゼンテーション資料の作成を行いました。

1学期最後の事業者である森田呉服店への販売戦略のプレゼンテーションでは、森田さんから「本当に素晴らしい発表でした。どの班も説得力があり、ここまで努力をして提案してくれたことが分かった。こんなにレベルが高いとは思わなかった」と言ってもらえる程の提案になりました。

生徒たちは、ここからさらに夏休み、2学期と積み重ね、今回の販売開始へと結びつきました。

この授業では、生徒の地域産業への理解促進とビジネスマインドの育成とITスキルの向上をめざすとともに、市内事業者の販路拡大を通じた売上増加による地域経済活性化につなげることをめざしています。

今回、第1クールの販売開始となりましたが、秋から年末にかけての第2クールでは、さらに対象事業者を拡大し、生徒による地域のEC化支援を実施予定です。

ソウゾウは、今後も全国の教育機関にECの活用支援と地域活性化への知見提供を実施してまいります。

(高橋 亮平)