メルカリは、8月5日にAI戦略を発表し、「AI-Native」をメルカリグループ全体のテーマとして掲げています。7月からは「AI Task force」というメルカリグループ全体の「AI-Native」を推進するプロジェクトを立ち上げ、全社の業務棚卸を実施しAI利用を前提とした抜本的な業務改革を推進しています。
参照:決算説明資料
メルカリ政策企画でも「AI Task force」に先駆けて、2025年の4月より様々なAIツール・自動化ツールを政策企画業務に取り入れていくために、「政策企画人工知能化計画」を策定し、6月末に「AI/自動化ハッカソン」を開催しました。政策企画としては初めてのハッカソンです。この記事では、当日の様子や発表されたアイデア、このハッカソンの意義についてご紹介します。
なぜハッカソンをやるのか?ハッカソンの概要
政策企画チームでは2025年4月よりAI/自動化を推進し、4月から6月の3か月間で、40件弱のAI・自動化のアイデアが生まれ実装されました。この取り組み期間の集大成として開催されたのが、今回のハッカソンです。各チームが業務課題にAI・自動化ツールで挑み、「AI-Native」な働き方の第一歩を踏み出しました。
ハッカソンは当日だけではなく1ヶ月程の準備期間を設け、政策企画内の3つのチームごとに自チームの業務課題を特定することから始まりました。特定した課題に対してどのようにAIを活用することができるか、メルカリ内のAI活用や技術的知見に長けた社員(AI/LLM室、エンジニアリングチーム、リーガルチーム等)にメンターとして伴走してもらい、アドバイスをもらいながらAIツールや自動化ツールを組み合わせてアイデアをまとめていきました。なお、このハッカソンは先行して法務・ガバナンス部門が実施したノウハウが社内に共有されておりそれを活用しました。
当日は各チームが15分ずつアイデア説明+デモ動画について発表し、担当役員である河野の審査によるGold Awardとオーディエンス投票によるAudience Awardが贈られます。

発表されたアイデアの一部ご紹介
ハッカソンで発表されたアイデアを一部ご紹介します。
①法律改正情報の半自動要約&情報ダッシュボード
- 法令改正情報の作成半自動化
- 関連法令に関する膨大な資料から、要約+対応策提案までを5分で完了。
- 誰でも再現可能な設計にし、属人化を回避。
- 色々自動化ツール&情報ダッシュボード
- Zapier(定型作業の自動化ツール)やChatGPTを駆使し官公庁・報道情報を自動取得してSlackで通知。さらにCursor(AIによるプログラミング支援ツール)を使いダッシュボードを作成して可視化。
- メルカリに関するインターネット上の反応分析、問い合わせ件数等の自動集計。
- ※プロトタイプのためローカル環境での動作のみ
情報ダッシュボードイメージ
②ナレッジ蓄積・検索の効率化
- メルカリの利用規約やガイドに関する過去の検討経緯や判断について調べる時間を短縮!
- 議事録・マニュアル等の社内情報をNotebookLMに集約し、メルカリの各種規約やガイドラインの策定・改正の判断経緯や根拠等を検索可能に。オンボーディング時間を大幅短縮。
③AIによる情報収集・整理と適切な情報発信
- AIによる情報収集とまとめ
- NotebookLMにYouTube、政府見解、ニュースリリースなどの情報を入れることで、ステークホルダーの関心事項を素早く理解。
- 生成AI時代に最適化した情報発信
- メルカリの発信する情報(オウンドメディアであるmerpoliの記事)が、それを必要とする人に正しく届いているか検証し、記事内容が構造的に最適化されるようにプロンプトを作成。
Gold Award・Audience Awardの行方は…?
審査員が選ぶ「Gold Award」、オーディエンスが選ぶ「Audience Award」は以下のアイデアが受賞しました!
Gold Award: 「ナレッジ蓄積・検索の効率化」
Audience Award: 「AIによる情報収集・整理と適切な情報発信」

ハッカソンのその先へ
このハッカソンは単なる一日限りのイベントではありません。
今後の「AI-Native」に向けて、今回生まれたアイデアをさらに進化させ業務上に実装していくことや、汎用性があるものは自チームだけにとどまらず他チームにも共有していくこと等が必要になります。
ハッカソンのオーディエンスからは、「自分の業務にも導入したい!」、「良い取り組みなので全社に共有したほうがいい!」といったコメントが寄せられました。
政策企画におけるAI活用は始まったばかりです。「業務効率化」だけでなく、政策企画で行っている「仕事の意味・価値の再定義」にもつながっています。
今後もAIとの共創による政策企画業務の抜本的な改革に挑戦していきます。
※なお、ここで紹介したAIツール等は社内のセキュリティチームによる事前の確認・利用許可を得たもののみを活用しております。
(松橋 智美)