和歌山県教育 x 「メルカリShops」のキックオフミーティング開催!~高校生による「メルカリShops」を活用した新しいビジネスモデルの創出に向けて

2022年度より、ソウゾウ協力の下、「メルカリShops」上で、和歌山県の農業高校の生徒が製作した加工品などを和歌山の商業高校の生徒が販売する授業等の取組が行われることとなりました。

その最初の第一歩として、2022年6月13日に、参加校の和歌山県立和歌山商業高等学校(以下、和歌山商業高校)、和歌山県立南部高等学校(以下、南部高校)、和歌山県立紀北農芸高等学校(以下、紀北農芸高校)の3校の関係生徒71名が集い、今後の販売方法の検討等を行う「キックオフミーティング」が行われました。

地域の学生の地域理解の促進だけでなく、学生のビジネスマインドの向上に繋がる全国初の画期的な取組となります!

今回の取り組みは、全国紙、地方紙、放送局、ウェブ媒体といった様々な媒体で報道されました。

共有できるものを一部共有します。

 

1 和歌山県教育×「メルカリShops」のキックオフミーティングについて

(1)キックオフミーティングについて

1学期は第1期として、南部高校の生徒が製作した苺味、みかん味、梅味、紫蘇味の4種のジャムを和歌山商業高校の生徒が「メルカリShops」を使って、全国の皆さんに販売します。

プロジェクトを通じて、製作側の農業高校の生徒と販売側の商業高校の生徒とが共通の目標を設定して、また、お互いの業務分担や想いをしっかりと理解していくことが重要となります。

そのために、「メルカリShops」での販売前に「キックオフミーティング」として、両方の高校の生徒がECについてや「メルカリShops」について学び、また、それに基づいて商品の効果的な販売方法等を議論するワークショップを開催いたしました。

特に、原材料を生産し、また、加工品(ジャム)を製作する農業高校の生徒の想いを商業高校の生徒がしっかりと受け止め、その上で、パッケージ等を含めた効果的な販売方法について商業高校の生徒から提案等が行われました。

<開催概要・結果>

  • マインドセット
    • 今回のメルカリ・ソウゾウと和歌山県教育委員会、農業高校と商業高校が一体となって実施するプログラム全体の構造や、このプログラムで、農業高校、商業高校の各生徒の皆さんに何を担い、何を学んでもらうのかを共有し、ECで販売することということに対するプロ意識を持ってもらうことを伝えました。
    • 当日は、メルカリ政策企画参事の高橋亮平が講師を務め、和歌山から高校生が新しいビジネスモデルを作っていくという気概で本授業等に臨むこと、一方で、全国の一般消費者を相手にするECでは高校生という甘えは通用せず、プロとして意識を高くして生産・販売を行うこと等を伝えました。

  • 「メルカリShops」講座
    • ECの市場規模や和歌山の生産者・事業者の「メルカリShops」での活躍状況を伝えつつ、具体的な「メルカリShops」での売り方を紹介。
    • 当日は、メルカリ政策企画参事の天野宏が講師を務め、世界や国内でのECの現状や可能性、「メルカリShops」の仕組みや使い方、既に「メルカリShops」で多くの売上実績を持つ生産者が和歌山からも登場していることや、ECでの地域産品の販売を通じて、生徒一人一人が和歌山の魅力を理解し、発信していって欲しいこと等を伝えました。

  • グループワーク
    • ワールド・カフェ形式で、今回のテーマでもある「ECを使い、農業学校が作成したジャムの売上を最大化させる」について、5人程度のグループとなってディスカッションしてもらいました。普段とは異なる学習方法に当初戸惑っていた生徒たちも徐々に積極的に発言し、グループの中で生徒同士で議論を行い、これまで学んできたものを活かし、値段・想定消費者・マーケティング方法等を自主的に検討してくれました。

<参加生徒からの感想>

今回のプログラムに参加した生徒の皆さんからの感想を一部紹介します。

  • 和歌山商業高校
    • “雰囲気(背景や明暗など)が大事”や、より多くの人の目にとまるようにするためには、色であったり、その商品の情報の記載であったり、撮り方であったり...が大切であることを教えてもらいました。
    • 最初はメルカリで運営するなんて本当にできるのだろうかと思ってましたが天野さんが分かりやすく(特に他者の商品などの例)説明してくれたので私達でもできそうだなと安心しました。どのように商品を伝えていくべきか、どのように商品を取って貰えるようにするか。それが今からの課題だなと思いました。
    • メルカリのことを知っていても、[使うのが難しいのじゃないか]という私の想像をはるかに越したので、意見を参考にしながら、全国の人に農業さんのジャムが知って、買ってもらえるように頑張っていきたいと思いました。

  • 南部高校
    • グループワークでは他校の人たちと意見交換したりしておもしろかった。
    • メルカリのようなネットショップで販売することで、南部高校の販売所まで買いにくる手間が減る。
    • 実際にプロの方のお話しを聞くことで高校生だからという言い訳は通用しないと思いました。メルカリで販売するということは、地域や県内だけではなく全国へ売るということなのでそれなりの商品にしなくてはならないと思いました。
    • もし私がメルカリに興味が沸き、何かを売りたいな~と思うようになったら講座で習ったことを思いだし色々考えてモノを売るようにしたいと思いました。
    • 他校の人たちと一緒に話し合いをした時に、さまざまな意見を聞いてすごくいい意見があったりおもしろい意見があったりしてすごく楽しかったです。
    • グループワークで色んな人の意見や考え方を知ることができてよかったです。赤字になるか黒字になるか値段を考えるのが難しいなと思いました。でも商品がどのようにしたら、たくさん売れて、どれくらもうかるかを考えるのは楽しかったです。
    • 私は商品を売る事は初めてだったので、みんなで話したりして楽しかった。でも、いざ考えてみるとけっこう難しかった。どんな人に何円で何個売るのか考えた事がなかったので、分からなかったけど、みんなで話し合って、なるほどなぁと思った事もあったし、いろんな事を考えることができました。これから他校のみなさんと商品を作って売る事が楽しみになってきた。いろんな人と交流していろんな事を知る事ができてよかった。
    • 赤字にならないように値段を付けるのは簡単だったけど値段を高くし過ぎず、買ってくれる値段を考えるのがむずかしかった。
    • 他校の子と関われてとても楽しかった」、「だれに売りたいのか、どんな説明文で売るのかなど答えのないことを考えるのはとても難しかったです。
    • メルカリで1番かせげるようにしたい。
    • このプロジェクトは他の高校もまざっているので交流もできたのでとても楽しかったです。

  • 紀北農芸高校
    • 送料が高いことがすごく高いと思いました。1ページ目の写真の見せ方が大事だということがわかりました。
    • チームグループでどんなんが売れるのかだったり数量、値段を書き、チームで話し合いました。
    • 南部高校・和歌山商業高校の生徒と話し合い・意見交換ができた。
    • 南部高校の生徒さんがたくさん意見を出していてすごいなと思いました。

 

2 今後の展開

 第1期販売は、7月12日から31日までを予定しており、南部高校が製作したジャム(苺味、みかん味、梅味、紫蘇味の4種、各50個)を出品します。

 第2期販売は9月12日から30日までを予定しており、紀北農芸高校の加工品(ジャム等を予定)が出品されるほか、第3期販売の実施も検討中です。

メルカリ・ソウゾウは、今回のような取り組みを通じて、学生による地域理解やビジネスマインド育成を促進することで、地域経済活性化等に引き続き貢献していきます。

(天野 宏) 

※ 本記事の写真は、各校・保護者・生徒の事前の了解を得て掲載しております。また、無断転載はお断りいたします。