11月15日にオンライン開催されたNITE（独立行政法人製品評価技術基盤機構）の基礎講座にメルカリ政策企画の野々宮 麻美が登壇し、製造業、販売業や輸入業に関わる方々、行政機関所属の方々を含む約500名の受講者の皆様に、ネットモール運営事業者の視点から製品安全への取組の実例を紹介しました。
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NITEの製品安全課では製品事故の情報収集と調査を行い、原因究明と再発防止のための注意喚起を行うことに加え、安全な商品の規格などの観点から製造事業者と連携をはかっています。 NITEが公表している直近５年間の製品事故収集件数の上位10製品の製品区分を見ると、バッテリー・電池や充電器、照明器具、配線器具、ドライヤー、エアコン、電気ストーブなどの電気製品分野、ガスこんろ、ガス給湯器などのガス製品分野、自転車、ベビーカー、ベッド、家具などの電気ガス以外の日用品が上位にランクインしていて、これらは中古品としてもオンライン市場に流通している製品となっています。 |
メルカリは安心安全な取引プラットフォームを提供すべく、日々様々な取組を行っています。まずは受講者の皆様に講座内容をより身近に感じていただくために、これまでは一次流通、販売、といった視点で捉えていた「製品安全」を消費者側の視点も交えてご理解頂きたいという当方の意図もあり、冒頭で「中古」と名の付くものを購入した経験について聞きました。昨今はリユースやリサイクル、持続可能な社会といったコンセプトへの社会的な関心の高まりもあり、中古マンションや中古車、中古自転車、中古家電品、中古スマホといった高額な買い物から、趣味の釣り道具やゴルフ用品、時計、衣類、子供用製品、中古書籍といった比較的小さな買い物に至るまで、日常の生活でも中古品購入の経験がないという方がむしろ少ない状況なのではないでしょうか。
国内の統計からも、CtoCのEC市場は前年比6.8%増の2兆3,630億円に成長しており、フリマアプリが初めて登場した2012年から11年間に巨大市場が形成され、引き続き高い成長ポテンシャルを秘めていることもうかがえます。このような中で、CtoCオンラインプラットフォーム最大手のメルカリが業界を牽引する立場として、中古品の安全性担保が消費者にとっていかに重要かを認識して製品安全に積極的に取り組んでいること、そしてこれらの取組の結果、商品購入者（消費者）だけでなく社会全体にどう貢献できるのかについて、メルカリが掲げるミッションも踏まえて説明しました。
フリマアプリ「メルカリ」は、あくまでもオンライン取引の場を提供するプラットフォームであり、製造事業者でも販売事業者でもありません。しかし、メルカリは安心安全な取引をお客様に楽しんでいただけるサービスの提供を目指しており、その安全性には当然のことながら取引される商品の安全性も含まれると考え、出品前から取引完了後のあらゆるフェーズで製品安全に取り組んでいます。出品前段階では担当役員の下で出品物に関するガイドラインを制定し、法令違反のみならず製品安全の基準適合などの観点からもメルカリの判断基準とフィロソフィーに則り出品可否の判断をしています。商品が「メルカリ」上に出品されると、24時間365日体制でシステムと目視で出品物を監視し、法令違反品や危険な商品、事故のおそれがある商品などを検知し、削除等の対応を行っています。さらに出品物取引完了後には、関連省庁や製造事業者との連携により、リコール対応への協力や、出品者と購入者へ製品安全に関する情報提供を随時行っています。
さらにメルカリでは、リコール製品や安全でない製品からの消費者保護を目的とした官民共同の自主的な取組である日本版製品安全誓約にも今年6月に署名し、既に運用を開始し一定の成果が得られています。また、「メルカリ」アプリ内やお知らせブログ「メルカリびより」での継続的な情報発信、EC事業者協議会（同業者の会合）の立ち上げ、経済産業省が主催する「製品安全の確保に向けたインターネットモール等運営事業者との連絡会合」での積極的な議論への参加等を通じて、社会全体での製品安全文化構築にも取り組んでいます。特にEC事業者協議会では製品安全の取組の議論の際には経済産業省製品安全課やNITEをオブザーバーに招聘することなどにより連携強化をはかっています。
また、製品安全への取組においては一次流通のメーカー様等との連携も必要不可欠です。特にオンラインでの安全な中古品の流通には、製品に関する一次情報の提供などでご協力いただけると、監視や削除オペレーションの質の向上にも大変有益であることから、講座の場をお借りして参加者の皆様にも呼びかけました。
現在多大なるご協力を頂いている事業者様は、メルカリの「製品安全サポート」のウェブページで紹介されています。是非一度ご覧ください。
【製品安全サポートとは】
製品安全サポートとは、ご加入頂いている事業者様から予めご提供頂いた情報をもとに、製造、流通及び販売の停止や回収、製品交換や引取り、製品事故未然防止のための使用上の注意や注意喚起など、製造輸入事業者等の皆様が発信される製品安全等に関する情報を、メルカリで当該商品を出品又は購入されたお客様にピンポイントでお届けするサービスです。
今後もメルカリは製品安全に資する取組を継続してまいります。
（野々宮 麻美）
