高校生が衣服を集めてアップサイクルして「メルカリShops」で販売
9月14日、愛知芸術高等専修学校で、「瀬戸市リユース化実証実験」により瀬戸市内から集められた衣服などをアップサイクルした商品の「メルカリShops」での販売開始発表会が行われました。
発表会には、今回、「瀬戸市リユース化実証実験」として市内6つの公共施設に「メルカリエコボックス」を設置し、市民に不要となった衣服類の提供を呼びかけた瀬戸市から篠田康生 市民生活部長や環境課のごみ減量係の職員にもゲストとして参加いただき、今回の「瀬戸市リユース化実証実験」とアップサイクル商品の作成に携わったイージーマーケティングの授業を受けている生徒の代表者たちが販売戦略やアップサイクルした商品の説明などの発表を行いました。
高校生が自治体や地域の商店街、事業者などと連携してリユース品を集め、「メルカリShops」で販売する取り組みは、先日紹介した熊本市立千原台高等学校の取り組みに次いで全国で2例目で、集めた衣服をアップサイクルして「メルカリShops」で販売する取り組みは、今回、全国で初めての取り組みになります。
専門性を持って学ぶファッション・ビューティコースの高校生がアップサイクル
今回、瀬戸市の公共施設で集めた衣服から第1弾としてアップサイクルしたデニムのジャケットとパンツ
愛知芸術高等専修学校の「メルカリShops」のショップはこちら
愛知芸術高等専修学校では、授業にECマーケティングを取り入れるにあたり、単に物を売るだけではなく、まだ使えるものを新しい形に変え、販売していく「リユース販売」に着目し、ECサイト運営スキルはもちろん、アップサイクル技能の向上、リユースへの意識と理解を深めることを目的にして、今回の授業に取り組んでいます。
愛知芸術高等専修学校は、マンガ・イラスト、声優、ミュージッククリエイター、ダンス、美容師など専門性を持ったそれぞれのコースで学んでいく学校で、今回、プログラムを実施しているのは、ファッション・ビューティコースの生徒たちになります。
人を魅力的に彩る、技術と感性、コミュニケーション力を身につけることを掲げ、メイク、ネイル、ヘア、ファッション、人を魅力的に彩る各種表現方法を学び、個性と感性を伸ばすとともに、人とコミュニケーションする力などを育んできました。
今回の衣服をアップサイクルして販売するという取り組みは、まさにこうした高校生たちが学んできた専門性を活用した取り組みとなりました。
「瀬戸市リユース化実証実験」として、瀬戸市は6つの公共施設で衣服の不要品を回収
「メルカリエコボックス」を設置した市役所等
今回の「瀬戸市リユース化実証実験」では、瀬戸市の協力のもと、瀬戸市役所、瀬戸蔵、パルティせと、せとっ子ファミリー交流館、せとクルランド、ノベルティ・こども創造館の6つの公共施設に協力いただき「メルカリエコボックス」を設置し、まだ使える衣服の不要品を市民の皆さんからご提供いただきました。
瀬戸市では2023年度に家庭系の燃えるごみに含まれていた一部資源化可能な古布は重量ベースで8%あり、市の職員からも「リユースの流れや意義を実感できる取り組み」とのコメントをもらいました。
瀬戸市HP
瀬戸市で行う「来る福招き猫まつり」と連携した商品も販売開始
生徒たちは、各公共施設から集まったまだ使える衣服から選び、アップサイクルを開始しました。今回、9月14日の発表会のタイミングで販売を開始したのは第1弾で、9月28、29日には瀬戸市にて「第29回 来る福招き猫まつりin瀬戸」が行われる予定であり、愛知芸術高等専修学校では毎年、このお祭りに関わらせてもらっていることから、このお祭りに合わせて猫をモチーフとした商品の販売も第2弾として開始しています。お祭りではブースでのリアル販売も行います。
愛知芸術高等専修学校では、引き続き、アップサイクルした商品の販売を継続していく予定です。こうした高校生たちによる「メルカリShops」での販売の取り組みは、地域におけるリユースを推進していくためのきっかけと考えており、ぜひ、欲しいものがあれば、購入することで応援していただけたらと思います。
出店ボタンを代表の生徒が押して販売開始となりました。
メルカリでは引き続き、「捨てるをへらす」ことができるサーキュラーエコノミーの実現を目指していきます。
(高橋 亮平)
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