4月からメルカリに派遣された愛知県、石川県、岐阜市の職員3人、感じたこと活かしたいこと(前編)

左から藤井 彩香、山口 由夏、小塚 星一郎

メルカリでは、2024年4月から2025年3月まで、岐阜市から6人目、愛知県と石川県から1人目となる職員の派遣研修を受け入れています。今回は、この派遣研修を開始したばかりの藤井 彩香、小塚 星一郎、山口 由夏の3人に、メルカリに来て感じたことや困ったこと、派遣元に戻って活かしていきたいことなど、対談で語ってもらいました。

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メルカリ政策企画 小塚 星一郎(愛知県からの派遣研修 以下、小塚)>4月からメルカリの派遣研修を行っていますが、普段、愛知県の自宅からテレワークで働いているので、今日、オフィスに来るのは4月始めに行われた研修以来約2ヶ月ぶりです。働き方の環境が全然違うので、よく分からないうちに2ヶ月経ったという感じです。

メルカリCorporate PR 山口 由夏(石川県からの派遣研修 以下、山口)> お久しぶりですね!そして、あっという間に2ヶ月が過ぎましたね。私は4月から東京へ来ましたが、県では担当する業務内容の関係で一度もテレワークをしたことがなかったので、フルリモートの働き方が新鮮です。PRチームは出社率が比較的高く、自分もオフィスの方が集中できるので、出社することが多いです。派遣元の自治体では在宅勤務の制度がありましたか?

小塚> 愛知県庁は在宅で仕事をする仕組みがあります。コロナの緊急事態宣言の時などは登庁する人数を減らす必要があったので、できる仕事は限られていましたが、在宅勤務を結構やっていました。

メルカリ政策企画 藤井 彩香(岐阜市からの派遣研修 以下、藤井)> メルカリでは働く場所や時間を自由に選択できるため、4月にメルカリの派遣研修で東京に来てからは、週に2回程度オフィスに出社しています。岐阜市役所で働いていた頃も、コロナ禍では在宅勤務をすることがありました。個人的には、できる限り残業をせず「定時までに仕事を終わらせて帰る」ことを心がけて業務に取り組んでいました。

小塚> 定時で仕事を終わらせていたのはいいですね。私は残業してしまう日が多かったですね。

藤井> 岐阜市役所では自宅にPCを持ち帰りませんが、メルカリでは自宅にもPCがあるため、時間で仕事を切り離すのが難しいと感じます。小塚さんのように愛知県からテレワークで働いていると、さらに仕事とプライベートを切り離すのが難しくなりませんか?

小塚

小塚> 私の場合は家族の生活リズムに影響を受けた形で仕事のスケジュールを決めています。子どもが保育園や学校に行っている9時から18時がコアタイムというつもりでやっています。ただ、18時とかにメンションをつけてSlackを打つと返事がすぐ返ってきて、しかもそれが見れてしまうので、家族と晩ごはんを食べながら、返事が気になったりしています。県庁だと夕方にメールを送って返事は翌日に見ることができましたが、そこの部分だと境目がない感じはしますね。

藤井> 常に頭の片隅に仕事が残っているように感じることもありますが、メルカリの意思決定や問題の情報共有のスピードは非常に速いですよね。

山口> Slackでスムーズにやり取りが進んでいくこともそうですが、Googleドキュメントを用いた資料の編集でもスピードを感じます。ミーティングの際に皆で同時にファイルを開き、議事録をとる流れを初めて見た時はとても驚きました。また、議事録の位置付けも概要が掴めればいいという感じですよね。

藤井> そこは自治体との大きな違いを感じました。メルカリでは、会議が終わると同時に議事録が完成しているので、会議後に議事録作成のための時間を取る必要がありません。この点をぜひ取り入れたいと思いました。

山口> ほかにも、プレスリリース等の資料を作る際に、ドキュメント上にチームメンバーから一斉にコメントや提案を入れていただくことで、修正が進んでいって。県では一旦印刷したものを上司に見せて、赤ペンを入れていただき、それを直し...を繰り返していたので、大きな違いです。でも、リアルタイムで他の方が編集している動きが見えるので、逆も然りで、自分の思考をみられている感覚になって、その部分は未だに少し慣れません。

藤井> 一斉にコメントや提案を入れていただくことで、自治体のように起案と修正を繰り返して時間を取られることがないので良いですよね。

【共同編集】

メルカリでは、Google Drive上で、ドキュメントやスライド、スプレットシートを共有し、共同編集で作業する。議事録も会議中、同時編集で書きながら会議を進めるため終了後には参加したメンバーが合意した議事録が完成しているので、終了後に議事録を作成する必要がない。資料についてもリアルタイムで共同編集で作成していくことが多い。こうした資料は社内にはオープンに公開されているので、他部署のメンバーも検索して閲覧できる。

 

藤井> 岐阜市役所でもTeamsの中でアップロードすると共同編集ができ、膨大な資料のチェック作業や急ぎの資料作成などを、同時に行うために活用していました。

小塚> それはいいことを聞きました。愛知県庁でも今年の2月頃からTeamsを導入しているので、技術的にはメルカリみたいな形での会議の開催もできそうですね。愛知県庁だと、共有フォルダにある資料を皆で編集するときに、誰かが古いバージョンを使ってしまって文書の一部が前のものに戻ってしまうミスがあったりして、「先祖返りした」みたいに言ったりもしていましたが、共同編集ならそういうことが起きにくいのもいいですよね。

山口> なんだか、メルカリからだけでなく、お互いの自治体の話からも新たな学びがあるの、とてもいいですね。研修派遣を通して、こうやって他の自治体の方とコミュニケーションをとれる機会があるのも、とてもありがたいですね。これまでなかなかなかったので。

山口

後編に続く

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プロフィール

小塚 星一郎(Seiichiro Kozuka)

メルカリ政策企画。2014年愛知県庁入庁。名古屋西部県税事務所、子育て支援課、国際課で勤務。直近の国際課においては愛知県の国際関係分野の戦略・施策を示す「あいち国際戦略プラン2027」の策定に関する業務などに従事。2024年4月から2025年3月までメルカリに派遣研修中。経営戦略室政策企画に所属し外部とも連携した「メルカリ」の安心・安全に関わる業務を担当。

藤井 彩香(Sayaka Fujii)

メルカリ政策企画。2020年岐阜市役所入庁。上下水道事業部、市長公室で勤務。直近の市長公室秘書課においては、岐阜市長の出張手配、交際事務及び市政功労表彰をはじめとする各種表彰の事務に関する業務等に従事。2024年4月から2025年3月までメルカリに派遣研修中。経営戦略室政策企画に所属し、循環経済への移行におけるリユース・CEコマース推進とトレンド作りに関わる業務を担当。

山口 由夏(Yuka Yamaguchi)

メルカリCorporate PR。2021年石川県庁入庁。健康推進課にて、指定難病や小児慢性特定疾病に罹患している方への医療費助成をはじめとする難病対策に従事。2024年4月から2025年3月までメルカリに派遣研修中。Corporate PRチームにて、ESG施策やI&Dに関するプロジェクトに携わる。

写真:政策企画 天野 宏(Hiroshi Amano)