
2026年2月21日(土)、東京都東村山市のS&D市民センターにて開催された、東村山市美住リサイクルショップ運営委員会・東村山市主催の「ごみ講座」に、政策企画チームで自治体との連携を担当するマネージャーである布施 健太郎が登壇しました。
東村山市は、同規模の自治体としては市民一人当たりの一般廃棄物の量が大変少なく、長年にわたりごみの減量の取組と情報発信を続けています。
https://www.city.higashimurayama.tokyo.jp/kurashi/gomi/keihatsu/index.html
当日は、ごみ減量や環境問題に関心の高い市民約30名が参加し、「捨てない選択で、心も身軽に~リユースのプロが教える『循環型ライフ』の始め」と題した講演を行いました。
家庭に眠る「かくれ資産」とリユースの現在地
メルカリでは、全国の自治体と連携し、リユース(再利用)を通じたサーキュラーエコノミー(循環経済)の実現に取り組んでいます。
講演の冒頭では、日本国内におけるリユースのポテンシャルの大きさについて触れました。メルカリの調査によると、日本全国の家庭に眠る不用品の推計価値、いわゆる「かくれ資産」は総額で約91兆円に上り、国民一人あたりでは平均約71.5万円と算出されています。
特に、今後5年以内に使わなくなる可能性のある持ち物も一人あたり約27.4万円分あるとされており、これらを「ごみ」として捨てるのではなく、リユースによって循環させる大きな可能性があり、リユース市場も拡大していることを共有しました。

近年の意識変化として、Z世代の約7割が中古品の購入経験を持つなど、リユースが日常的な選択肢となっている現状を紹介しました。
また、フリマアプリ「メルカリ」では、ファッションから家電、さらにはトイレットペーパーの芯のような意外なものまでが取引されており、「誰かにとっての不要品が、他の誰かの必要品になる」というリユースの多様な側面もお伝えしました。
国家戦略としての「循環経済(サーキュラーエコノミー)」
次に、マクロな視点から「サーキュラーエコノミー」への移行について解説しました。従来の「大量生産・大量廃棄」のリニア(直線型)エコノミーから、資源を捨てずに循環させるサーキュラー(循環)エコノミーへの転換は、今や国家戦略として位置づけられています 。2024年に閣議決定された「第五次循環型社会形成推進基本計画」では、リユース市場規模の拡大が重要な数値目標として掲げられています。
https://www.env.go.jp/content/000243000.pdf
また、メルカリの取引を通じた温室効果ガス(GHG)の削減貢献量が日米合計で年間約69万トン(2024年度)であり、この具体的な数字を用いて、個人のリユースが脱炭素社会の実現に直接的に貢献できることを説明しました。

自治体との連携が広げるリユースの輪
講演の後半では、自治体による先進的なリユースの取り組みを紹介しました。座間市では全国初となる「リユース推進課」を新設し、子供服の無償リユースや資源物の持ち去り対策としてリサイクルショップと連携するなど、行政が深くリユースに関与しています。
https://www.env.go.jp/content/000281713.pdf
東村山市の近隣である立川市や国分寺市なども含め、現在79の自治体が「メルカリShops」を通じて学校の備品や粗大ごみを販売し、売上金を住民サービスに還元しています。

国分寺市「メルカリShops」
立川市「メルカリShops」
また、地域においてヤクルト山陽様と連携して行っているリユースの取組や、グリーンフライデーなどの取組も紹介しました。
参加者の反応と今後の展望
講座の途中では、「日本全体で家庭から廃棄される衣類の量は何トンでしょうか
(2022年度調査)?」(答えは「約48万トン」)」といったクイズを挟み、終始和やかな雰囲気で進みました。
参加された市民の方々からは、「地域においてグリーンフライデーを実施するにはどうすればよいか」、「メルカリにおいてZ世代への働きかけ方はどうしているのか」と言った質問もあり、地域のリユース推進に関する期待を感じました。

今回の講座を通じて、「捨てる」以外の選択肢を持つことが、自分自身の心を身軽にし、かつ地球環境にも貢献できる「循環型ライフ」の第一歩であることを共有できたと感じました。
今後もメルカリでは、自治体や市民の皆さまとともに「捨てるをなくす」ことで、サーキュラーエコノミー(循環経済)の実現に取り組んでまいります。
(布施 健太郎)