『現代 消費者法』に「マーケットプレイスの基本原則」に関するコラムが掲載されました

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民事法研究会が刊行する法律専門誌『現代 消費者法』に、メルカリ政策企画の岡本洋平が執筆したコラムが掲載されました。

同コラムでは、「マーケットプレイスの基本原則を定める難しさ」と題して、「マーケットプレイスの基本原則」の検討過程で特に議論になった点などについて紹介しています。

 

コラム掲載に際して、執筆を担当した岡本に、コラム執筆の経緯、読者に届けたい思いなどについて、インタビューを行いました。

当記事では、そのインタビューの内容についてお届けしたいと思います。

 

事業者の悩みを共有したいという想いから

Q> 今回、岡本さんが『現代 消費者法』にコラムを寄稿されたということですが、このmerpoliの記事から岡本さんのコラムに興味を持っていただくために、執筆された内容を簡単に紹介していただけますか?

 

メルカリ政策企画マネージャー 岡本洋平(以下、岡本)> 今回執筆したコラムは、今年の1月の終わりに公開した「マケットプレイスの基本原則」を作るまでの議論について、有識者の皆さんが特にどういうところに苦労したのかをまとめて、コラムとして書いたものです。

マーケットプレイスを運営に携わる人達は、どのようにしたら中立性を保ちながら健全なマーケットプレイスを作り上げていけるか、というところに常に苦心しています。

そういった悩みながらも進んでいる姿を、『現代 消費者法』の読者の方々や消費者保護関係の専門家に少しでも知っていただけたらという思いで執筆しました。

 

Q> これまでにもメルカリ政策企画のメンバーが雑誌のインタビューを受けたり、寄稿したりということがありましたが、今回は、本格的な法律専門誌である『現代 消費者法』への寄稿ということですが、『現代 消費者法』にはどのような思いで寄稿されたのでしょうか?

 

岡本> 『現代 消費者法』は、主に、消費者保護の専門家である学者や実務家の方々が、寄稿されている雑誌です。消費者側の立場から、どういった消費者保護施策が図られるべきか等を議論されている記事が多いと思います。

一方で、事業者としても、消費者保護を非常に重要視していて、消費者保護のためのさまざまな取り組みを行なっています。と言っても、先ほどのように、悩みながら消費者保護に取り組んでいる部分もあり、ぜひ、そういった「悩み」を読者の方々と共有したいという思いで、今回のコラムを執筆しました。

 

消費者と事業者で共に進めていく消費者保護

Q> 1月に「マーケットプレイスの基本原則」が策定されました。

コラムの中でも「今後の取り組み」という章立ての中で少し語られていますが、「マーケットプレイスの基本原則」の今後の広がりについては、どのように考えてますか?

 

岡本> まさに言っていただいたように、「メルカリ」だけでなく、インターネット上にある様々なマーケットプレイスにぜひ参照してもらいたい、みんなで健全なマーケットプレスを目指すための1つの例として捉えていただきたいという思いも込めて、有識者会議で「マーケットプレイスの基本原則」という名前が付けられました。

基本原則を策定した後も、オンラインマーケットプレイス協議会やESG事業者協議会といった場で、機会をとらえて他の事業者に説明を行っています。

また、基本原則の策定した時から予定していた、半年に1度の基本原則の見直しの機会である「マーケットプレイスの在り方に関するアドバイザリーボード」を6月末に開催しました。アドバイザリーボードは、来年の1月にも開催される予定です。

 

Q> 最後になりますが、今回掲載されたコラムをきっかけに、こんな議論がさらに進めばいいであるとか、こうゆうところをもっと深めていきたい、といった思いをぜひ聞かせてください。

 

岡本> 消費者側も事業者側も、様々な制限がある中で、互いに悩みを抱えながら消費者保護の問題にあたっていると思います。その中で、現実的にどういう解を探ればいいのかということを、温かい視点でご助言・ご提案いただくことが増えるといいなと思っています。

これまでは、消費者側は消費者側の立場で消費者保護について考えていて、事業者は事業者で考えていて、両者が揃う会議の場などで、それぞれの立場がぶつかり合うといったことも、しばしばあったように思います。

お互いの視点や背景事情などを共有して、消費者と事業者で一緒に消費者保護について考えることができれば、消費者の安全も実質的に高めていくことができると思います。今回のコラムが、互いの苦悩を知りながら共に消費者保護の方策を考えていくきっかけになれば何よりです。

 

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プロフィール

岡本 洋平 (Yohei Okamoto)

メルカリ会長室政策企画マネージャー。2009年、経済産業省入省。IT、東日本大震災からの復興、産業技術、エネルギー政策などの企画・立案・実行などに従事。2019年に株式会社メルカリに入社。割販法改正の議論、消費者還元事業、不正利用対策、消費者保護施策、出品物に係る渉外などに取り組んできた。東京大学大学院工学系研究科電子工学専攻修士課程修了。