
9月17日、メルカリと、eBayにおける日本セラーの越境EC(海外販売)を支援するイーベイ・ジャパン株式会社は、日本型サーキュラーエコノミー(CE)モデルの国際展開に向けた勉強会を開催しました。日本型CEの認知に貢献すべく、環境省、経済産業省、日本貿易振興機構(JETRO)、株式会社コメ兵、ブックオフコーポレーション株式会社、一般社団法人リユース業協会サーキュラーエコノミー推進委員会が参加し合同で行ったものです。
こうしたサーキュラーエコノミーに関係する行政機関と様々な民間事業者が一堂に会し、サステナブルな日本型CEモデルの国際展開に向けた建設的な意見交換する場はこれまでになく、これだけのプレイヤーが、現場の知見を共有し、政策形成に貢献する第一歩になったという意味でも、今後の官民連携強化への価値ある機会となりました。
なぜ今、官民で共に日本型CEモデルの国際展開ECを議論する必要があるのか
リユース市場や越境リユースEC業界は、近年急速に拡大しており、サーキュラーエコノミーを推進する新たな成長ドライバーとして注目されています。特に、米国・欧州のバイヤーからは、日本の出品者による「正確な商品説明」「高品質な中古品」が高く評価されており、アジア圏では日本のアニメ・ゲーム・エンタメ商品などは人気で、日本発のリユース商材が国際市場で高付加価値を生み出している状況です。こうした背景を踏まえ、この勉強会では、資源循環と経済成長の両立を目指し、消費者や海外市場から信頼される「日本型CEモデル」の可能性について、官民が共に理解を深めることをめざしました。

メルカリからは越境取引事業などを共有

メルカリからは、今後の国際サーキュラーエコノミーの参考事例として、2019年から開始した越境取引事業などによる海外のお客さまを含めたサーキュラーエコノミーを推進する取り組みについて紹介しました。台湾・香港から日本版「メルカリ」に出品された商品の購入が可能になったことで、台湾では登録者が1年間で40万人を突破していることなどを共有しました。

今回の勉強会により、政策形成と官民連携が一歩前進
今回の勉強会には、環境省環境再生・資源循環局資源循環課、経済産業省GXグループ資源循環経済課、通商政策局貿易振興課や日本貿易振興機構(JETRO)デジタルマーケティング部ECビジネス課も参加し、今年度策定予定の「リユース等の促進に関するロードマップ」や「成長志向型の資源自律経済戦略」といった関連政策の方向性についての説明も行われました。イーベイ・ジャパンとメルカリからは、国際市場での動向や日本から出品されるリユース商品のトレンドなどが紹介され、大手リユース販売事業者からは、国際CEの現状と課題感が紹介されたほか、参加者間では活発な意見交換や質疑応答がなされました。日本型CEモデルの現状と課題も浮き彫りとなり、今後の国際展開の進展に向けて、制度や情報連携の面ではどのような方向性が望ましいか、またどのように形作られることが可能なのかなど、今後の官民連携に向けた前向きな一歩となる有意義な機会にもなりました。
メルカリは、引き続き、様々な官民のパートナーとの協働・協力により、国際社会におけるサーキュラーエコノミーの促進にも貢献していきます。
(今枝 由梨英・野々宮麻美)