独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)の中の人がメルカリ出向で得たこと

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先日の記事でもご紹介したように、メルカリ政策企画チームでは、今年の7月から独立行政法人製品評価技術基盤機構(以下、NITE)より、有山航平が出向しています。

今回は、このNITEとメルカリの繋がりや、有山がメルカリにきた経緯、出向期間中の気づきなどについて、NITE公式YouTube【せいあんちゃんねる】の向井さんも交えて、有山に語ってもらいました。

【せいあんちゃんねる】について、以前の記事でご紹介してます。

こちらの記事も合わせてご覧ください。

 

NITE × メルカリのきっかけ

浅野> まず、NITEってどうゆうところ?何をしているところ?といった点についてご紹介いただけますか?

 

有山> NITEは、「独立行政法人製品評価技術基盤機構法」に基づいて、経済産業省のもとに設置されている行政執行法人です。現在、製品安全分野、化学物質管理分野、バイオテクノロジー分野、適合性認定分野、国際評価技術分野の5つの分野で、各種法令や政策における技術的な評価や審査などを実施しています。例えば、私は、製品事故の調査をしており、火災が起きて丸焦げになってしまった製品等を調査して、事故が発生した「メカニズム」の解明、そしてそうなってしまうプロセスの中で、誰が、何が悪いのかを明らかにする「事故原因の究明」を行っています。

時には、各地の消防機関に伺い一緒に頭を悩ませながら調査をしたりもしていました。

 

浅野> ありがとうございます。NITEで製品安全に関する仕事をしていた有山さんが、メルカリに出向することになったのにはどういった経緯があったのでしょうか?

 

有山> 私が、メルカリに出向することになったきっかけは、昨年度、メルカリが製品安全対策優良企業表彰(以下、PSアワード)を受賞したことがあります。PSアワードは、製品安全への優れた取組をしている企業・団体に贈られる賞で、メルカリはこの賞を受賞したことでNITEとの間で繋がりが生まれました。

メルカリとNITEの連携を深めることももちろんですが、NITE側のもう一つの狙いとして、急成長中の企業であるメルカリのスピード感を体感するというサブミッションもありました。笑

 

浅野> メルカリの「スピード感」は実際に体験してみてどう感じていたりしますか?

 

有山> 現在、5ヶ月ほど一緒に働かせていただいてるんですが、ちょうど「メルカリShops」が立ち上がるところを見ることができ、すごい勉強になってます。

メルカリの中は、多少不安があっても、実行しながらその都度すぐに修正していっていました。そうした形で取り組みながら、結局、「メルカリShops」のグランドローンチの時には、対応すべきことを間に合わせてしまうというところがすごかったです。こうした大胆さと修正力の強さがスピード感につながってるのかなとあらためて実感しました。

 

NITEの新しい挑戦とこれから

浅野> 有山さんから見て、【せいあんちゃんねる】はどうでしたか?

 

有山> すごくびっくりしました。ちょっと私が出向で出ている間にすごいことやってるぞ!なんだこれ?!すごいな向井さん…!みたいな感じで見ていました。

 

向井> 従来のNITEの雰囲気とは、やっぱり違いますからね。

 

浅野> 従来のNITEの動画のテイストから、「【せいあんちゃんねる】もやっていこう!」というところには大きな決断があったのではないかと想像するのですが、その決断については、みんな「行け行け!GO!GO!」って感じだったのか、それとも、慎重な意見もあったのでしょうか?

 

向井> 大きな流れとしてはみんな「GO!GO!」という感じでした。

農林水産省の「BUZZMAFF ばずまふ」が出てきたことで、「官庁もこういったことをやっていいんだ!」や「YouTubeって公務員も自由にやっていいんだ!」という衝撃があり、NITE全体でも、「うちでもこういった取組はできないだろうか?」という雰囲気が広がりました。

僕たちは、YouTubeの動画自体はずっと前からアップしてきたので、みんながOKなら、「今すぐにでもやりまっせ!」って形で動き始めました。

今は、職員一人一人に動画のアイデアを任せてもらっており、最終確認の判断だけ決済をもらう形になってます。動画の企画から制作までの一連は、すごくいい雰囲気でやれていて、楽しい業務の一つになってます。

 

有山> 今の向井さんの話を聞いて、NITEも少しずつ変わってきてるなと思いました。

NITEもこれからどんどん変わっていっていて、時代の流れに乗っていかないといけないと思います。例えば、メルカリで使ってるSlackみたいなコミュニケーションツールをNITEでもどんどん活用していきたいです。職員みんなが情報共有して円滑なコミュニケーションができるようになっていけるといいなと思っています。

 

浅野> ぜひメルカリの良い文化や仕組みを持ち帰って、NITEをさらにより良い方向に変えていくのに役立てていってください。ありがとうございました。

 

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プロフィール

向井 祐太(Yuta Mukai)

独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター広報担当。大学時代はロボット工学を専攻。事業者が実施している製品の安全対策に興味を持ちNITEへ入構。6年間製品事故の調査を続けた結果、簡単な知識や意識で多くの事故を防ぐことができると思い、広報業務に従事することを決める。

 

有山 航平(Kohei Ariyama)

2021年7月より、メルカリ会長室政策企画に出向中。2016年より、独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター事故調査課で消費生活用製品の事故調査を担当。安全で健やかな社会の実現のため、官民が連携できるように奮闘中。

 

インタビュアー

浅野 潔志(Kiyoshi Asano)

メルカリ会長室政策企画インターン。大学・学部時代は機械工学を専攻し、学生ロボコンに打ち込む。ロボット制作活動の中で、科学技術に親和的な法律家の必要性を感じ、法学部へ転向。2021年4月より、インターン第1号として政策企画チームに参加。現在は、京都大学法科大学院にて法律を学びながら、merpoliの記事作成に携わる。