高校生が道の駅をEC化させ半田そうめんや徳島ラーメンなど地域の特産品を「メルカリShops」で販売開始。徳島県立つるぎ高等学校

高校生たちが道の駅を「メルカリShops」でEC化

メルカリグループの株式会社ソウゾウ(以下、ソウゾウ)は、徳島県立つるぎ高等学校(以下、つるぎ高校)と連携し、地域ビジネス科1年生20人が「ビジネス基礎」および「情報処理」の授業で、地元の道の駅である貞光ゆうゆう館が販売する地元特産品を用いた新たな販売戦略を提案し、それを基に「メルカリShops(メルカリショップス)」を用いた販売を11月18日より開始しました。
「メルカリShops」を活用した教育プログラムは全国で4例目、四国では初となるほか、道の駅を高校生が活性化することや、1年生による事業者のEC化支援は全国初の取組となります。

道の駅 貞光ゆうゆう館

つるぎ高校は、2014年4月1日に貞光工業高校と美馬商業高校が発展的に再編統合して開校した工業科と商業科を併設する歴史の新しい専門高校です。
高校駅伝では今年も徳島県予選で3連覇を果たし全国大会に進むスポーツ校でもありながら「みまからトウガラシ」を校内で栽培し、収穫したトウガラシで料理や菓子などの商品開発を行うなど、地域特産品の6次産業化にも取り組んでいます。
今回メルカリグループがつるぎ高校で行ったのは、スマホ1つで誰でも簡単にネットショップを開設できるEコマース(以下、EC)プラットフォーム「メルカリShops」を用いて地域の事業者をEC化させるという「メルカリShops PBLプログラム」です。

 

徳島県で第1号の道の駅、地元高校生の戦略で販路拡大へ

コロナ禍で地域経済が疲弊している中でもEC市場は拡大基調にありました。しかし、ECによるネット販売は、地域の商店にとって新たな顧客を増やすなど販路拡大に繋がる可能性が大きい一方で「ECショップを管理できる人がいない」「集客の仕方がわからない」など、ECショップ参入に向けて踏みとどまっている方が多くいらっしゃるのが現状です。
実際、貞光ゆうゆう館は自社サイトを運営していますが、集客面での課題を抱えていたことがきっかけとなり、今までビジネスについて学んできたつるぎ高校生の「実践の場」として協力いただけることになりました。
つるぎ高校生は9月の授業開始時から当事者意識を持って、ECによる可能性やECの活用方法、「メルカリShops」での出店や出品についての理解を深め、地域経済を活性するきっかけにしたいという思いで販売の日を迎えました。

今回、ネット販売を開始した道の駅貞光ゆうゆう館の商品は次のとおりです。

1. 半田そうめんみまから一味セット 1,699円
手のべそうめん・みまから一味

2. 徳島ラーメンみまから一味セット 1,499円
徳島ラーメン(具材入り)・みまから一味

3. 半田そうめん食べ比べセット(3種) 1,999円
半田そうめん入魂・すだち入り手延べそうめん・わかめ入り手延べそうめん

4. 徳島ラーメンセット(3種) 1,899円
徳島ラーメン三八・徳島ラーメン春陽軒・徳島ラーメン豚骨醤油味

5. 家族でほっこりお鍋セット 2,599円
ぽん酢しょうゆ・すだち味付ぽん酢・阿波尾鶏スープ

6. ドレッシングセット(3種) 2,999円
貞光ゆうゆう館ゆずドレッシング・たまねぎドレッシング・阿波尾鶏すだち入りノンオイルドレッシング

7. 鳴門金時お菓子セット(3種) 3,199円
なると金時のワッフルクッキー・鳴門金時芋たると・里むすめ お芋パイ

8. 徳島県産お菓子お試しセット 2,299円
ぶどう饅頭2本・ラスクパリジャン(ショコラ)2枚・ポテレット2個・和三盆のふわっとチーズケーキ2個 ・マンマローザ1個・マンマローザ(抹茶) 1個

9. ゆうゆう館手作りジェラート(8個) 3,699円
チョコマーブル・ゆずハチミツ・練乳いちご・ティラミス・マンゴー・抹茶・クッキー・カラフルスプレー

販売された商品は、こちらのショップから購入できます。

ぜひ、ご覧になってみてください。

 

メディア参加のもと、生徒が堂々とプレゼンして販売開始

販売開始発表イベントでは、生徒から今回の販売戦略が示されました。事業者の強みとして「地域特産品を多く扱っており、品揃えが豊富でありながら、オリジナル商品も多い」としながらも、「地域の人しか知らない商品もあり、EC販売に力を入れることは、より多くの人たちに知ってもらえるチャンスである」ことが示され、道の駅という特性を活かし、バラエティーに富んだ商品が提案されました。
今回の商品選択においては、徳島県の道の駅第1号として地元のみならず多くの来訪者に愛されてきた貞光ゆうゆう館が、これまで積み重ねてきた信頼と実績を活かして良い商品をさらに多くの方々に届けられるよう幅広い層が購入しやすいラインナップとしたほか、売れ筋商品である「半田そうめん」をセット売りにするといった戦略が説明され、貞光ゆうゆう館関係者はじめ、当日現場に訪れた人たちは強く頷いていました。
これまで貞光ゆうゆう館では、実際に来訪した方のリピート購入を電話で受注するという、昔ながらのお取り寄せ方法を主な通販手法としていましたが、今回の取組を通じて、地域に親しまれてきたものが全国のみなさんの目に触れるきっかけになればと思います。

 

「メルカリShops PBLプログラム」による授業の実施

つるぎ高校との「メルカリShops PBLプログラム」の授業は、9月26日から始まりました。
授業では「メルカリShops」を題材にEコマースについてやその利用方法、地域ビジネス科の知識を生かした販売戦略を学んできました。

初回の授業ではメルカリ政策企画参事の高橋亮平が講師を担い、今回のプログラムを実施するためのマインドセットや、ミッションの共有したほか、実際に何をどのように売ることを考えたらいいかをKJ法やワールド・カフェの手法を用いながら、生徒たちが主体的に議論を行いました。

本プログラムは、生徒たちは単に学ぶ対象ではなく、EC販売に課題を抱えている事業者をECの専門家として、むしろコンサルタントのように、販売計画を提案して行かなければなりません。

生徒一人ひとりがECの専門家になるべく、ECや「メルカリShops」について学ぶため、政策企画の麻空公美子を講師に2回に渡る「メルカリShops セミナー」を受講したほか、出品準備においては、政策企画参事の石﨑忠行をアドバイザーに何度も質問しながら工夫をこらしていました。

実際の販売に向けては生徒一人ひとりがPCを使い、「写真撮影班」「商品登録班」「発表資料作成班」の3つの班に別れて作業を行いました。1年生ということで授業開始時にはPowerPointの使用も初めてではありましたが、効率よく販売戦略とプレゼンテーション資料の作成が行えたほか、地元の自然を生かした写真撮影や、工夫を凝らした商品説明など、それぞれの班が独創的なアイデアをもって取組ました。

この授業では、生徒の地域産業への理解促進とビジネスマインドの育成とITスキルの向上をめざすとともに、地元事業者の販路拡大を通じた売上増加による地域経済活性化につなげることを目指しています。

ソウゾウは、今後も全国の教育機関にECの活用支援と地域活性化への知見提供を実施していきます。

(麻空 公美子)