全国初!自治体が閉校した学校の備品をメルカリShopsに出品!山田町

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全国初となる「メルカリShops」での閉校した学校の備品の出品を開始!

岩手県山田町では11月25日、「メルカリShops」を活用した閉校学校の備品の出品を開始しました。

当初出品としてこの日、マーチング用のグロッケン、テナードラム、スネアドラムと譜面台などを出品しました。

山田町の出品した商品はこちらから購入できます。

「メルカリShop」をリリースしたことで、これまで個人間取引によるCtoCに限定されていた「メルカリ」に、自治体なども自ら「メルカリShops」を活用して出品できるようになりました。

今回の山田町による学校備品の出品は、全国初となる自治体モデルの先駆け的な取り組みになります。

これをきっかけに、全国の多くの自治体による「メルカリShops」活用が広がればと思っています。

山田町とメルカリ、ソウゾウは、「メルカリShops」の活用による地域との連携や社会課題解決への活用を含めた自治体との連携推進として、今年9月7日に、相互に緊密な連携を図り、双方の資源を有効に活用した活動を通じて、一層の地域活性化および町民サービス向上を図ることを目的に連携協定を締結しました。

今回の取り組みもこの協定に基づく連携によるものになります。

 

144年の歴史を終えた伝統校、大沢小学校

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今回出品することになった楽器は、統廃合により2020年3月に閉校となった山田町立大沢小学校で実際に使われていたものになります。

大沢小学校は1876年に開校した岩手県の沿岸に位置し、太平洋が校歌に歌われているように海が身近にある伝統校でした。

全校児童が参加する表現劇「海よ光れ」は、1999年には東京NHKホールで披露するなど、30年以上の歴史を持つ、学校を代表する行事だったそうで、地元の漁師の生き様と歴史を伝える劇は、何度も津波に見舞われた地域の人々にとっても大きな支えとなっており、最後の上演の際には盛大な拍手によって有終の美を飾られたといいます。

また、大沢小学校は小学生新聞が盛んな学校でもあり、様々なコンクールで受賞されていたほか、東日本大震災の際には、当時の子どもたちの震災への赤裸々な思いが毎日小学生新聞に連載され、のちに書籍にまとめられ反響を呼びました。

山田町では、この大沢小学校を含め、2020年3月をもって閉校した、荒川小学校・大沢小学校・山田北小学校・山田南小学校・織笠小学校・轟木小学校・大浦小学校・豊間根中学校の閉校記念誌を販売しているそうです。

卒業生の方などこうした学校に思い出のある方は、まだ在庫に余裕があるそうですので、以下からお申し込みいただければとのことです。

 

全国にある多くの閉校になった学校の備品が次の方々に使ってもらえるようになったら…

今回の大沢小学校のように、少子化の流れの中で統廃合などにより廃校になった学校は、全国に数多くあります。

子どもたちが長年使い続けてきた思い出のあるもの、母校でなくても多くの方々が経験して来た懐かしい学校生活、こうしたこの学校では役目を終えた備品たちが、単に処分されるのではなく、全国にいらっしゃる次の方々に使っていただけるよう、繋げていけないかと考えました。

山田町で始まった「閉校した学校備品を次の方にお譲りすることでモノを循環させていく取り組み」を全国に広げていくとともに、図書館で除籍された本の出品や、粗大ゴミとして出された家具の出品など、自治体の「メルカリShops」の活用についてもさらに広げていければと思っています。

まずは、この取り組みが成功するよう、山田町が出品したマーチング用のグロッケン、テナードラム、スネアドラムと譜面台などを使っていただけそうな方々にご紹介いただければ幸いです。

(高橋 亮平)