メルカリは、2023年8月26日、インド・ベンガルールの新たな技術開発拠点であるグローバル・センター・オブ・エクセレンス(GCoE)の1周年および新オフィスの開設を祝うセレモニーを行い、日本からの経営陣や現地の従業員とその家族に加え、関係者の皆様と合わせて200名以上の方にご参加いただきました。来賓として参加いただいた、在ベンガルール総領事館の中根 勤 総領事(以下、中根総領事)、JETRO(日本貿易振興機構)ベンガルールの水谷 俊博 所長(以下、水谷所長)からご祝辞をいただき、日印共首脳共同声明でも期待が示された、日本企業によるインドの高度技術系人材の就労や連携の一例として、本拠点開設を位置付けていただきました。
この1周年イベントに政策企画チームからもマネージャーの今枝 由梨英と、中井 博が参加してきました。
Tech Park内の新オフィス
インド開発拠点の背景としては、開設の背景としては、日本国内のIT市場は、2030年には人材が最大で約79万人不足することが試算されており、今後、海外の技術系人材を含めた多様な人材の活用がより一層重要視されていることがあります。インドの技術系人材の活用においては、2022年3月に行われた第14回日印年次首脳会談の際に公表された日印首脳共同声明でも、日本企業におけるインドの高度技術系人材の就労や連携を通じたデジタル経済の強化への期待が示されています。また2023年5月に開催されたG7広島サミットにおいてもG20サミットの議長国であるインドのモディ首相が招待され、岸田首相との会談では、「自由で開かれたインド太平洋」の重要性につき認識を共有し、様々な分野で協力を進めていくことが確認されました。
2022年6月の開設後、現地のエンジニアを中心とした採用を進め、現在の従業員数は約50人となりました。今後は80人への拡大を予定しております。
※セレモニーに関する現地の記事はこちら(英語)
写真左から、Site Lead of Mercari India Vish Magapu、Group CTO 若狭 健、メルカリGroup CEO 山田進太郎、CFO 江田清香、Marketplace CEO 青柳直樹
在ベンガルール日本国総領事:中根勤氏
夕方のセレモニーでは、日本の在ベンガルール総領事館からは、中根総領事がセレモニーに参加していただきました。中根総領事からは「ベンガルールはインドのシリコンバレーと呼ばれ、IT産業及びITビジネスの集積地になっています。昨年3月の日印首脳共同声明では、インドのモディ首相と日本の岸田首相は、日本企業によるインドのIT専門人材の活用促進で合意をしています。メルカリ社の新オフィス開設はこのような流れに沿ったものであり、歓迎しています」とのご祝辞をいただきました。
メルカリグループCEO:山田進太郎
メルカリCEOの山田 進太郎からは、12年前に1年間休暇を取得し世界中を旅した際のエピソードが語られました。
「インドを旅していた際、電車で移動をしたときにその車両の中で少年少女が乗客にチャイや新聞を売ろうとしていた姿を見かけました。個人が、直接商品を販売してお金を稼ぐ姿は、日本ではあまり見られない姿でした。そして日本に帰国後、友人たちがスマートフォンを使い始めているのを見て、インドで見たような、個人個人がスマートフォンで商品を売買するようなサービスを提供できるのではと考えました。インドでの体験が、今の「メルカリ」のサービスを生むアイディアの一つになりました。
アイテムを売ってお金を稼ぎ、アイテムを購入して新しい経験を得ることは、非常にやりがいのあることです。私達は、これらのことがすべての人々の可能性を解き放つと信じています。
私達メルカリは、様々なことに挑戦し、時には失敗をすることもありますが、その度にスキルを身に着け、学び、可能性を開花していきます。
私達は、自分たちの価値観と文化を誇りに思っており、世界中のどこにいてもメルカリグループ全体の一体感があることは私たちの強みの1つです。
本日来れたことを、大変喜ばしく思います。」
中根総領事と山田CEO
JETROベンガルール所長:水谷俊博氏
JETRO(日本貿易振興機構)からは、水谷所長がご参加いただきました。
水谷所長からは「一年前、私がバンガロールに到着したとき、このグローバルセンターの開設準備の最中だったことを覚えています。採用からオフィスの開設までの過程では、多くの課題があったことと思います。予定通りにプロセスが進んでいることに対し、インドのメルカリのチームメンバーが尽力されたことに心から敬意を表したいと思います。日本政府機関として、今後ともメルカリ・インドを支援していきたいと思っております。」とのご祝辞をいただきました。
CFO 江田清香
メルカリCFOの江田 清香からは、インド開発拠点への期待と政府関係者をはじめとした皆さまの支援への感謝をお伝えしました。
「メルカリグループにとって、インド開発拠点はグループの拠点を拡大するだけでなく、最近開催された第14回日印首脳会談で構想されたインドと日本の連携強化を通じて相互の成功を達成する上で極めて重要な役割を果たしています。
この素晴らしい一連の活動において、メルカリインドを支援してくださったさまざまな関係者に感謝したいと思います。 インドと日本の政府および政府関係者、規制当局、銀行家、コンサルタント、弁護士、そしてメルカリ従業員の献身と揺るぎない支援に特に感謝したいと思います。
私たちは今後もメルカリインドの成長を加速させていきますし、日本側も引き続きその成長を強力にサポートしていきます。」
新オフィスに飾られるモニュメント・皆様からのメッセージ入り
まとめ
メルカリは「あらゆる価値を循環させ、あらゆる人の可能性を広げる」というミッションの実現に向けて、さらなる技術系人材への投資を行っていきたい考えです。また、今後のさらなるグローバル展開も見据え、メルカリが「グローバルテックカンパニー」へと成長するためにも、インド開発拠点を設立しました。今回はそんなインド開発拠点へのメルカリの思いと現地の雰囲気をお伝えさせていただきました。日本とインドを横断した国際的な躍進を支える組織づくりを行うことで、「グローバルテックカンパニー」の実現に向けた成長を加速してまいります。
(今枝 由梨英・中井 博)
インドオフィスエントランスにて 政策企画:今枝、中井