【メルカリ政策企画インターン】世の中に変化をもたらす仕事を見てみたいとの思いからの挑戦

左がメンターで政策企画の中井 博、右がインターンの宇野 美桜さん

メルカリ政策企画でインターンとして参加いただいた宇野 美桜さんに、4ヶ月のインターン体験を振り返って記事を書いてもらいました。

大学生が外部から関わった立場からのご意見は、内部で働いていると気づかない示唆もあり、いただいた原文をなるべく活かして記事化しています。

このため、メルカリグループや政策企画チームとしての意見を代表するものではないことにご注意ください。

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政策を通し、世の中に変化をもたらす仕事を見てみたいとの思いから挑戦

私がメルカリの政策企画チームのインターンに応募したのは、政策を通し、世の中に変化をもたらす仕事を間近で見てみたいという思いからでした。

私は中学生の頃、社会の中の格差を感じたことをきっかけに「人の暮らしを守るはずの政策がうまく機能していないのではないか。」という疑問を抱きました。そこから、社会にとって役に立つ政策作りに自分も関わってみたいと考え始めました。政策を作ると聞くと、政治家や、省庁で働かれる公務員の方など公的機関で働く人を真っ先に思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、民間企業の政策企画部門も意見出しなどを通じて、政策作りに欠かせない役割を果たしています。私個人としては、民間企業の政策企画部門に対して、公的機関とは異なる立場からより柔軟に政策実現に向けて動いているのではないかという印象を持っていました。そのため、政策実現に向けて実際にどのように動いているのか、ぜひ自分の目で見てみたいという思いがありました。

そうした中で、私が所属する大学のサークルの勉強会で、メンターを担当してくれた政策企画チームの中井 博さんに講演してもらい、メルカリの政策企画についての話を聞きました。そこで、メルカリは「あらゆる価値を循環させ、あらゆる人の可能性を広げる」というミッションのもとに活動していることを知り、自分が政策作りに興味を持ったきっかけである、「人の暮らしにとってプラスになる」という意味で一致していると感じ、応募を決意しました。

 

法律は条文解釈だけでなく具体的な運用理解が必要

インターン中には普段の大学生活ではできないような貴重な経験をたくさんしました。

特に、実際に政策の企画が進む現場に参加したことが印象に残っています。メルカリが関係している政策の省庁での検討会を傍聴したほか、メルカリが省庁に対して出すパブリックコメントの表現の調整に関わりました。そこで学んだのは、政策決定前の交渉段階から、表現の一つひとつに組織のスタンスが出るということです。適切な表現ができなければ、そこまで合意形成を図ってきた内容を、社外に向けて正確に伝えることができません。そのため、表現の細部にこだわり、繰り返し修正することが必要です。

自分が特に興味のある、労働安全の分野にも関わりました。メルカリは、「メルカリ ハロ」というスポットワークサービスを運営しています。「メルカリ ハロ」は、クルー(働きたい人)とパートナー(働き手を探す事業者)をつなぐサービスです。そのため、クルーもパートナーもメルカリのお客さまであり、権利を守る対象です。これまで、労働分野といえば、労働者保護というイメージを持っていた私にとっては、新たな視点であり、利益が対立する可能性がある両者の権利をどう保護していくべきか、難しさを感じました。これに加えて、単に両者の権利の保護だけではなく、これまで規制がない中で自由に発展してきたスポットワークの自主的なルールの調整なども求められました。そうした状況で、政策企画チームのメンバーは、厚生労働省やスポットワーク協会など関係機関と互いの主張を地道に繰り返しつきあわせ、政策の方向性をまとめていました。

ここまでで述べたような、自社のスタンスの明確化や関係機関との調整のためには、大前提として、法律などの現状の制度への深い理解が求められます。そのため、メンターの中井さんから勉強会の形で、個人情報保護法が制定された背景から、趣旨、法律の条文の解釈、適用された事件まで、詳細に教えてもらいました。勉強会の後にも、この法律が関わる事件について、共有してもらい、実際に法律が運用される基準について理解を深めることができました。ここから、政策企画として活動していく上で、法律は条文の解釈だけではなく具体的な運用を理解することが必要だということに気がつきました。

左がメンターで政策企画の中井 博、右がインターンの宇野 美桜さん

 

AIを活用できる新たな時代に向けて

政策企画特有のものではありませんが、生成AIの活用にも政策企画チームは取り組んでいました。

インターン期間中に、社内のAI活用が急速に進み、その変化の速さをひしひしと感じました。例えば、私が入社した時に、省庁が発信した情報をキャッチし、集約する仕事を任せていただいたのですが、AIでもその仕事は徐々に可能になりつつあります。このように今までならアルバイトやインターンが担当していた業務もAIがこなせるように成長しています。こうした状況で、仕事をとって代わられるのではないかという不安を感じました。しかし、それと同時に、メルカリはそうした変化に適応することを楽しむ強さを持っていることを知ることもできました。社内では、昼食をとりながらの気軽な情報共有の会であるLunch&Learnや勉強会を通じてAIの活用方法などの情報を気軽にシェアしていました。そして、AIの活用が成功した際には社内で共有し、みんなで喜んでいました。

こうした強さは、情報をシェアしやすい、オープンな企業文化から生まれていると思います。社内では上司と部下、先輩と後輩という上下関係が薄く、代わりに、対等なチームのメンバーであるという意識があります。互いに得意分野・専門分野を教え合うことで、企業としての価値を高めることに一丸となっています。これらはメルカリの行動指針でもあるBe a Pro(プロフェッショナルであれ)のもと、それぞれがそれぞれの分野のプロであるという意識を持ちながら、All for One のもと、チームの価値の向上を目指していることの現れだと思います。

こうした文化をチーム内でも頻繁に感じました。例えば、政策企画チーム内では社員の松橋 智美さんが推進役となり、先輩や上長の方にもAIを使っていただけるように情報発信や、AI活用の進捗管理などを行なっていました。ここから、上下関係の中の立場に拘らない組織作りが有効に機能していると感じました。また、特に驚いたのが、同じく政策企画チームのインターン生である小林 駿斗さんが、AIの自主勉強会を開いていたことでした。インターンは勉強させていただく身だと思っていたのですが、自分に得意分野があれば、表面的な立場に関係なくチームの一員として貢献することができるのだと気づきました。

左がメンターで政策企画の中井 博、真ん中がインターンの宇野 美桜さん、右がインターンの小林 駿斗さん

 

コミュニティにいる人たちにもプラスになるようにしていきたい

私は今大学の政治学科で学んでいるのですが、チームに貢献できるような専門分野があると自信をもって言うことが出来ません。正直、インターン期間中に知識不足など自分の未熟さを何度も痛感し、非常にもどかしい思いをしました。この悔しさをバネにして、今後は自分の専門分野を作りたいと思っています。それには知識のインプットや他の人に教えることなどといったアウトプットを繰り返せるメルカリのような場所があると役に立ちます。私はこれでインターンを終えてしまうので、今後は自分がいるコミュニティにそうした雰囲気を生み出し、自分にとっても、そのコミュニティにいる人たちにとってもプラスになるようにしていきたいです。

実際に先日、大学のサークル内の勉強会でデジタルプラットフォーマー規制についての解説をしてみました。これは関係する法律やガイドラインを丁寧に調べる機会にもなりましたし、私の説明で興味を持ってくれた仲間からフィードバックをもらいながら論点を整理することでこの規制に必要な具体的な対策を考えることが出来ました。

最終報告会の様子

 

Go Boldのマインドで挑戦する方の後押しになれば

 ここまでで述べたように、この4ヶ月で自分の未熟さを感じることが多くありました。しかし、これは決してネガティブなものではなく、自分がどうしたら成長できるか、チームの価値を高めることに貢献するにはどうすればいいかを必死に考えることに繋がりました。これはプロフェッショナルが集まるメルカリの政策企画チームだからこそ得られた経験だと思います。

政策企画のインターンとして活躍できるか不安に思うことがあっても、このインターンに少しでも興味があるならぜひ挑戦してみてください。この記事が、Go Boldのマインドで挑戦する方の背中を後押しできたなら幸いです。

(宇野 美桜)

最終報告会参加者